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アントシアンフリーで低温伸長性にすぐれる中早生品種
第60回全日本野菜品種審査会1等特別賞受賞
●特性
1.播種後95日前後で収穫できる中早生品種。
2.草姿は極立性で草勢やや強い。花蕾位置はやや低い。
3.花蕾は小粒、濃緑色で極ドーム形。花蕾形状の安定性高い。
4.低温時のアントシアン発生がなく、茎の空洞症も少ない。
5.栽培適応性高く、播種期および収穫期幅が広い。
●適応性
平坦地夏まき栽培:
一般地では、8月1~20日ごろ、暖地では8月10~30日ごろまで播種でき、11~1月まで収穫可能です。とくに低温期でも花蕾のアントシアンが発生しないので、安心して栽培できます。
平坦地春まき栽培:
一般地では、1月25日~2月25日ごろ、暖地では1月15日~2月15日ごろまで播種でき、5月いっぱい収穫できます。また定植後の被覆資材を上手に使えば、1月上旬播種し、4月中旬ごろから濃緑花蕾を収穫できます。ただし、早まき育苗における極端な低温と低日照は、ブラインド(芯止まり)を誘発するおそれがあるので、育苗温度と日照を確保するようにします。
高・冷涼地栽培:
標高差などを利用して3月中旬~7月下旬まで播種することができ、6月下旬~11月中旬ごろまで収穫できます。とくに、キャッツアイの発生が多くなる6月中旬から7月出し、およびアントシアンの発生がきつくなる10月中旬~11月出しで、最大能力を発揮します。なお、非常に暑さが厳しい8月どりでは、高温障害が発生する場合があるので、慎重に播種期と栽培地域(標高など)を選ぶ必要があります。
●作付け計画
適湿・適温条件など栽培条件がよい場合、非常に収穫そろいがよくなるので、計画的な播種(段まき)と植えつけにより、収穫期を分散させます。また秋冬どりの極端な遅まき栽培では、急激な温度低下による収穫期の遅延が見られる場合があるので、それらを考慮して播種計画をします。
●畑づくりと施肥設計
根張りをよくするため、排水のよい適度に水分のある畑を選び、良質堆肥を施します。排水がわるい圃場では、排水溝の設置や高畝にするなど排水対策をしっかり行います。総施肥量(元肥と追肥)は、10aあたり成分で窒素20kg、リン酸25kg、カリ20kg程度を標準とします。ただし花蕾品質は施肥技術に影響されるので、土質や栽培時期によって施肥設計を変える必要があります。肥料不足は、十分な株ができず小花蕾や花蕾色の淡緑化をまねき、逆に過剰施肥は、病気の誘発やリーフィ、偏平花蕾などの品質低下につながります。
●播種と育苗
夏まき栽培では、通風、日当たりのよい場所を選び、播種後十分灌水し、発芽まで乾燥させないように管理します。春まき栽培では、発芽を均一にするため地温(20~25℃)を確保します。また極端な低温や低日照によるブラインドを防ぐため、光が確保しやすいハウスなどで育苗し、最低気温5℃以上を確保します。
●定植および定植後の管理
栽植密度は、10aあたり約4,000本を標準とするが、栽培時期によって株の大きさが異なるので多少の増減を行います。セル育苗では、株張りをよくするためできるだけ若苗で定植し、定植直後に極端な乾燥が続く場合はスプリンクラーなどで灌水します。また、除草効果と排水対策も兼ねて、活着後雑草が芽生え始めたころにカルチなどで中耕します。
●病害虫駆除
黒腐病、黒斑細菌病など、細菌性の病気にはあまり強くないので、予防的防除を徹底します。
●収穫
適温、適湿条件では、収穫期が早まり収穫期がそろう傾向にあるので、定期的な圃場巡回を行い計画的に収穫します。また、1月出しのような厳寒期では、花蕾の白けや病害の発生を抑えるため、できるだけ適期収穫に努めます。