べと病R-1〜10抵抗性 極濃緑、立性、湿害にも強い秋まき用ホウレンソウ
特性
1. |
極濃緑、平滑な剣葉で、葉先がややとがり、はっきりと欠刻が入る。べと病R-1〜10までに抵抗性をもつ。 |
2. |
草姿は立性で、収穫調整しやすい。 |
3. |
耐寒性が強く、暖地なら無被覆の露地越冬栽培でも良品が収穫できる。 |
4. |
耐湿性が強く、湿害による黄化が出にくい。 |
5. |
低温伸長性にすぐれるため、一般地や暖地の10月中旬〜12月中旬まき、冷涼地の9月中旬〜10月上旬まきに最も適している。 |
6. |
生育強健な豊産種であり、非常につくりやすい。ホウレンソウ栽培が初めての方からベテランまで幅広く利用可能な品種である。 |
適応性
土壌適応性は広く、しかも耐湿性が強いため、火山灰土から水田裏作まで幅広く栽培することができます。
耐寒性があり、低温伸長性にすぐれているのでとくに低温期に最適な品種です。暖地では無被覆でも十分栽培できますが、一般地の1〜2月出荷では、パンチフィルムなどでの被覆栽培をおすすめします。
近年、温暖化の影響からか、晩夏から秋口の気温がかなり高くなっております。本品種はそのような条件下では徒長気味になり、本来の特性を十分に発揮できません。その時期は「ミラージュ」または「プログレス」の使用をおすすめします。この2品種は気温が高くても徒長が少なく、比較的じっくりと株張りよく生育します。
土づくりと施肥
完熟堆肥の施用と深耕は、ホウレンソウづくりの基本です。連作障害を回避し、良品多収を目指すためにも、土づくりには普段から心がけてください。最近、葉菜類の硝酸態窒素が問題視されているので、窒素肥料の過度な施用は禁物です。「オシリス」はもともと葉色が濃く、通常の施肥量でも十分濃くなることが期待できます。
播種
条間15〜20cm、株間3〜5cmのすじまきとします。水田裏作や排水不良の畑では、高畝にしてください。
病害虫防除
シロオビノメイガ、ハスモンヨトウ、ケナガコナダニなどが問題になります。いずれも被害が拡大する前に、早期防除を徹底するようにします。
収穫
暖冬の年は生育が早くなるので、とり遅れのないよう適期収穫を心がけてください。立性の草姿のため、収穫作業性は抜群です。
注意
ホウレンソウのべと病はレース分化が進み、近年ではその分化も早まっています。新レース発生を予兆することはきわめて困難であることから、抵抗性品種であっても適期の防除を心がけます。